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第5話 「IDINGとの出会い その5〜横浜中華街で黄昏て」

(作成:1998年5月20日 改訂:1998年10月28日)

(TEXT : てっちゃん / E36 325i IDING 3.0 )


*とりあえず前回のあらすじ…

首都高4号線で出会ったM3−SV、快音とでかい羽根を見せつけながら亜空間に飛び去るミレニア ムファルコン号の様に僕の目の前から消え去っていったのでした…



家への帰り道を運転しながら、わずかな時間ではあったのだけれども公道で初めて聞いたあの快音が いつまでも耳から離れなかったのは言うまでもありません。翌朝、いつもよりとてつもなく早い時間に 目が覚めてしまい、散歩がてらに近くを一周しようと車を甲州街道に向けて走っておりました。

「うーん今日も暑くなりそうだ!」
エアコンのおかげで少し冷えてきた車内でそー考えながら府中方面 に鼻っ先を向けしばらく進んで行くと、銀色の車体がゆっくりと対向車線を進んでくるのが見えました。
「あれまぁ、銀色の3かぁ。昨日のは強烈だったよなぁ。。。」
なんてボーっと見ていたら、Cピラー越しにリアのスポイラーがヌッと出てきたんです。
「あっーSV! 昨日ばかりか今日も出たか!」

お互い信号待ちで先頭に停車したため信号が変わるまでの間じっくりと観察させてもらいました。
青に変わって自分の横を通り過ぎるまでじっくりと。夏の朝の日差しの中で遠目に見るSVのリアウイ ングは…やはりでかかったです。しかしながら斜め前方サイドにかけての眺めは前傾姿勢が強調されて いるためでしょうか、でかい羽根は車にうまくとけ込んでおり、昨晩受けた印象を和らげてくれていま す。鍛造7本スポークのホイールは脚もとに力強い印象を与え、その存在感をさらにアピールしている 様でした。

排気音を聞こうと窓を開けたのですが昨夜の快音は全く聞こえず、朝の光の中で見たSVは静穏その ものでバックミラーから姿を消していったのでした。

〜そして時が少しだけ流れて〜

昨年4月、アイディングのお膝元である神奈川県に引っ越して来たのを期に、しばらくなりを潜めて いたアイディング熱が再燃。だって家から40分足らずの位置にあるんですもん、アイディングが。 こんな立地条件を生かさない手は有りません

"とにかく実際にアイディングに行ってチェーンした車を見てみよう。買うのか買わないのかはその 次だ!"そんな結論を出し、アイディングに電話をし、325−S3について話を聞きたい旨を伝えた ところ、
「今、担当の者がいないのですが325エンジンベースの車なら、試乗できるかもしれません。」
といきなりのお誘い。内心、小躍りするも平静を装いながらアポイントをとりひとまず電話を切り ます。で、ここでちょっと考えました。
「試乗できるなら、奥さんも一緒に連れていって同乗してもらうか。」
もし購入するとすれば、やはり我が家の大蔵省にも体感してもらわないと口説けることも口説けなく なりますからね…

その週末、妻に「横浜に中華でも食べに行かうか?」と連れだし食事をしながらアイディングの話 を極力さり気なく持ち出しました。
「そろそろ7万キロ越えて、エンジンのオーバーホールしようかな(?)何て思ってるんだ けれども … 伝々 … 」
と切り出し、最終的に"中華街から近い事を"を理由に(どんな理由なんでしょ!)アイディングに 一緒に行くOKを取りました。今こうして文章にしていると、全然さり気なくなかったことが よーく分かりますね・・・

ジョイポリスを左に見ながらグルッと一周してアイディングへ。車を乗り入れ、少々緊張しながら 気持ち高めの敷居をまたいで建物の中へ入り、純白のM3-SVやF車を横目で見ながら
「すいません!」
と声をかけると奥から薄紫色のユニホームを身につけた女性が『いらっしゃいませ』と微笑みながら やって来ました。

(以下、IDING車初体験へつづく)


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