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第5話 「DIYメンテその5− 内装脱着シリーズ・ドアの内張り編」

(作成:1997年7月17日 改訂:1997年7月25日)

(TEXT & PHOTO : サモア320i / E36-320i)
今回はドアの内張りです。
私はドアロックの配線の確認その他の為に何度か剥がしています。
通常はあまり剥がす必要に迫られることはないかもしれません。
(パワーウィンドウの修理を自分でやるとかスピーカを交換するとかなら 話は別ですが...)
なお、BMWでは内装その他の取り付けにトルクスねじという通常のビスと 違って星型の窪みのついたビスが多用されています。
このビスをはずすには専用のドライバー(またはレンチ)が必要になりますので 作業の前に手に入れておく必要があります。
このレンチは大きなホームセンター等で手に入ると思います。
(六角レンチでは代用できませんので注意してください。)

◆フロント

【用意するもの】:マイナスのドライバー、 トルクス・ドライバーまたはトルクス・レンチ(サイズ: T-20)
【難易度】2:☆☆★★★ 初級レベル
【所用時間】10分程度あればできるでしょう。

【取り外し】
1.ドアをあけ、ウィンドウ・ガラスを全開にします。

2.ドアロック用のプラスチックのノブを反時計方向にまわしてゆるめ、 とりはずします。

3.ドアノブのまわりのプラスチックのプレートを車両前方方向へスライド させるようにしてとりはずします。(写真(1)参照)


door


4.内張りのドアの取っ手部分のあたりに取り付けネジを隠すためのプラスチック の蓋が2個所あるはずです。
この蓋をマイナスのドライバー等でこじってはずしてください。

5.トルクス・レンチを使って内張りを固定しているビス2本をはずします。

6.ドアロックのノブのあたりの、ウィンドウガラスのゴムパッキンと内張りの 隙間に用意した棒を差し込んで手前にこじってください。
他の部分だと内張りの下の鉄板の塗装に傷がつくことがあるので、ゴムの部分で こじることをお勧めします。(写真(2)参照)
バキッと音がして内張りの一部が浮くはずです。


door


7.内張りの浮いた部分を起点として、ドアと内張りの間に指を入れるように して内張りを留めている他のロックをバキバキと手前に剥がしていきます。

8.内張りを少し上に持ち上げて、ドアロックのノブの金属棒を内張りの穴から 抜きます。

9.内張り全体がはがれると、ドアと内張りはスピーカー用の配線だけで つながった状態になりますので、配線に負担がかからないように内張りを 支えながら、スピーカーの配線をはずしてください。
スピーカーの配線は内張り側のコネクター部分ではずすことができますが、 ドア側の配線のコネクターが内張りに固定されていますので、このコネクター自体 も取り外す必要があります。
(上方向にスライドさせると外れます)
ただし、スピーカーの配線は車種、グレードによって異なる(私の320は1 スピーカ仕様)かもしれません。(写真(3))


door


10.内張りを取り外すとドアには分厚いスチロールのシートが黒いねちょっと した物質(ブチルゴムかな?)で貼り付けられています。
このシートをはがす必要がある場合には、外気温の低い時をねらうか(粘性がさがる) または少しずつはがしながら糸を引いた部分を指などでこまめに切ってドア側の もとの部分に張り付けるようにしながらはがしてください。
なお、この黒い粘着性の物質は内装や服などにつくと取れにくくなりますので 注意してください。

【取り付け】
1.スチロール・シートをはがした場合にはシートをもとの位置に貼り付けて ください。

2.内張りを支えながら、スピーカーの配線をつなぎます。

3.ドア・ロックのノブの金属棒を内張りの穴に通します。

4.内張り側にあるロック用ピンの位置をドア側の穴にあわせ、内張りを叩くよう にして順次ドアにはめ込んで固定してゆきます。

5.内張り固定用のトルクスネジ2本をトルクス・レンチで締めます。

6.ネジ部分の飾り蓋をはめ込みます。

7.ドア・ノブのまわりのプラスチックのプレートをはめ込みます。
プレートのつめをドア側に引っかける感じで車両後方にスライドさせて固定させ ますが、はめにくい場合が多いのでその場合はドア・ノブを車両下方向に押す ようにして少し動かしてやるとはめやすくなります。

8.ドア・ロックのノブのプラスチックを時計方向にまわして取り付けます。


◆リヤ

取り付け、取り外し共に基本的にフロントを同じです。
リヤではスピーカーの配線のかわりにパワーウィンドウのスイッチの配線があります。

【メモ】
E36ではフロントのドアがあいているときにはパワーウィンドウは常に 開閉可能です。
スチロール・シートを剥がしてドア内部の作業をする場合には、不意に パワーウインドウが動いて指などを怪我しないように十分ご注意ください。
実は一度だけ内張りのロックピンがベース部分から剥がれてとれてしまったことが ありました。
もともとはプラスチックを溶かして貼り付けてあるのですが、普通の合成ゴム系の ボンドで貼り付けて修理しました。
その後も問題無く脱着できていますので、万が一とれてしまった場合には十分な 接着力のあるボンド等で接着すれば大丈夫なようです。


door


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