[メンテ3]  (←前) (次→)

第54話 「本編16『タイヤ交換 18インチ編(その2)』」

(作成:2002年3月26日 改訂:2002年9月21日)

(TEXT & PHOTO : 宮田 / E36-M3 )

前号に続き、もう少し Pirelli P-Zero Rossoについて綴ってみたいと思います。

タイヤ銘柄をPirelli P-Zero Rossoに、サイズをF:225/40R18、R:245/35R18に 決定しましたが、履く前に気になることがありました。それはタイヤそのものの重 量です。
ショップの人から「P-Zero Rossoは軽い。」と聞いてましたが、果たして どの位軽いのか。ということです。

そもそもこういうことを気にするようになったのは、 バネ下重量物の中でダイナミックな回転しているものの中ではタイヤは最も外側に あるので、 ここに重量があると、回転時に発生する遠心力(慣性力)がより大きくなり、 それを止めようとする制動力(ブレーキ)もより強大なものを必要とするのではな いか。
と考えたからなのです。
(重いものが外側で回転するほど遠心力が大きくなるということです。)
しかし宮号は未だノーマルブレーキなので(ず〜っとノーマルの可能性が高いけど ...)、 制動力が弱くなるとこはあっても、現状以上に強くなることはありません。
弱くなるにしてもその度合いを小さくするには、重量物を付けない。というのが 最も手軽な方法ではないかと思うのです。
また、よりバネ下重量が軽いほど、加速、燃費等も良くなるというメリットもある ので、 Pirelli P-Zero Rossoが軽いというのは幸いだったような気がします。

ではその軽さですが、ショップにフロントタイヤと同サイズ(225/40R18)の BRIDGESTONE POTENZA S-03があったのでそれと比較したデー タが以下の通りです。
また同様に履き替える前のPOTENZA RE711や、iDingホイル以前の純正17インチでの 重量も併せて計ってみました。
(測定は自宅の体重計を持参してそれに載せるという至って単純な方法です。)

M3
(左がP-Zero Rosso。右がPOTENZA S-03。)

1輪当たりの重量

P-Zero Rosso

POTENZA S-03

POTENZA RE711
(3分山)

POTENZA S-02

タイヤ本体重量
225/40R18

9.3

11.6

11.0

iDingホイル付重量
225/40R18

19.8

21.5

タイヤ本体重量
245/35R18

9.8

iDingホイル付重量
245/35R18

20.3

BMW純正
MダブルスポークII付重量
225/45R17

21.1

BMW純正
MダブルスポークII付重量
245/40R17

22.1
(単位はkg)


まずこの測定からiDingホイルの重量は約10.5kgということがいえます。
まぁ、体重計が100%正確ではないかもしれませんが、自分が載っても ほぼ目方通りの値を示すので、大方は合っているものと思います。
それにしてもP-Zero RossoとPOTENZA S-03で2kg以上も違うとは...(唖然...(*o*;)
おまけにリアはサイズは違えどP-Zero Rossoの方が1.5kg以上も軽い。
それだけの差があるものがバネ下で最も外側で回転してるかと思うと、 相当のエネルギー量の差があることが想像できます。
またiDingホイルを履く以前の17インチ 純正ダブルスポークII+POTENZA S-02の比べても 1輪当たりの重量がフロントで1kg以上、リアに至っては2kg近くなったことに なります。

またトレッドパターンはS-03やMICHELIN PilotSportに比べると かなり(?)大人しめですが、それはそれで良しとしましょう。

さてさて、肝心のインプレですが、際立って感じるのが軽さと静音性です。
軽さはRE711に比べると重量数値差以上に感じます。
軽さの恩恵なのか、ブレーキングもRE711の時に比べ、 効きが良くなったのではないかとも感じます。
(気持ちが先走ってるせいかな?)
静音性も抜群で、例えば2車線の道路では隣を走行している車のロードノイズの方が うるさく感じるくらいです。(笑)
またフロント/リアの製造年月は、0130(2001年の第30週目)/0148(2001年の第 48週目)と刻印されているので、比較的新しいタイヤと言えるでしょう。

そもそもこのP-Zero Rossoは、元々あったP-Zero Systemを ハイパワーサルーンにも対応したタイヤという話も聞いたことがあるので、 この静音性はそこに由来してるのかもしれません。
また昨年の東京モーターショーで展示されていた、いわゆるスーパーカー/ スポーツカーと言われる車のほとんどが履いていたタイヤなので、それ相応の 実力なのではないかと思います。
(次いで多かったのはMICHELIN PilotSportでしたが、圧倒的にP-Zero Rossoが 多い。)

それとラウンド形状のショルダーのおかげで、轍に取られることもほとんどなく なり、高速巡行が楽しく感じるようになったのもこのタイヤの恩恵だと思います。

M3

パフォーマンス、サイズ、軽さ、静音性、轍に対するハンドリング・・・
どれも高いレベルで融合されたタイヤではないかと思います。
次回タイヤ交換時に気が変わってなければ、履き続けたいと思います。


[メンテ3]  (←前) (次→)