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第7話 「計測方法 : 水温」

(作成:2004年6月27日 改訂:2004年6月29日)

(TEXT & PHOTO : Bryce / E36-318is)


第7話は水温の取り出し方です。

水温を取り出す方法としては、
・ラジエターのアッパーホースに、センサー取り付け用のジョイントを噛ませる。
・サーモスタットハウジングを加工して、センサーを取り付ける。
・純正の水温計用センサーを追加メーター用センサーに交換する。
等が挙げられますが、現実的には最初の方法以外お勧め出来ません。

と言うのも、BMWの最近のモデルはサーモスタットハウジングがプラスチック製の為、 加工してセンサーを取り付けるには強度が足りません。また、純正の水温計用センサーを外せば、 当然純正の水温計が使えなくなるからです。

以上から、私は最初の「ラジエターアッパーホースに、センサー取り付け用のジョイントを噛ませる」という 方法を採りました。今回はこの方法について説明します。

先にも述べましたが、この方法が一番容易で安全だと思います。BMWはアッパーホースが手に届きやすいところにあり、 作業が比較的容易です。また、万一アッパーホースを駄目にしても、部品代はそれ程かかりません。






ところがこの方法にも一つだけ問題があります。それは「VDOからはジョイントがリリースされていない」ということです。 また、海外のサイトでは汎用品の情報も全く入手出来ませんでした。ただ、捨てる神あれば何とやらで、 逆に国産メーカーからは様々なジョイントがリリースされている為、こちらを流用することとしました。



注:写真は(間違えて買った)ジョイントの一例です。今回使用したものとは異なります。


ここで注意しなければならないのは、
  ・直径何ミリのジョイントを使えばよいか?
  ・VDOのセンサーが使えるか?
という点です。

結果から言うと、「Juran(ジュラン)」という国産ブランドの、直径が36mm、センサー穴がM16x1.5のジョイントを 使いました。オートバックスなどの量販店で簡単に購入(取り寄せ)出来ます。実は私が調べた限り、 VDOのメーターを使うならば、今のところこの製品以外に選択肢が見つかりません。

その理由は、ジュランのジョイントしか、VDO用センサーのサイズが合わない為です。

国産の追加メーターで良く使われているのは、「1/8PT」というサイズのセンサーです。当然、そのメーカーの ジョイントには1/8PTの穴が開けてある訳ですが、残念ながらVDOからラインナップされているセンサーには、 1/8PTサイズがありません。また、あるメーカーのメーターに、別のメーカーのセンサーを使うことは、 電気的な仕様が異なる為基本的に出来ません。(絶対出来ない訳ではありませんが、買って調べてみないと分かりません)

その為、VDOがラインナップしているサイズのセンサーが取り付けられるジョイントを探さなければならないのですが、 結果的に「M16x1.5」というサイズが、VDOのセンサーのラインナップと、ジョイントのラインナップの合致するサイズでした。

M16x1.5サイズのセンサーが取り付けられるジョイントとしては、調べた限り大森とジュランの2つがあるのですが、 大森のセンサーは形状が特殊な為、サイズが単にM16x1.5というだけでは装着出来ないとの情報を見つけました。 よって、VDOのメータに使えるのは、ジュラン製だけという状態です。

なお、ジュランからは、1/8PTとM16x1.5の両方がラインナップされている点に注意して下さい。


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